2007年7月15日日曜日

無駄にしか思えない商品

街を歩いてたら「酸素強化水」とやらが売られてました。値段は500mlで250円。
高ぇ。つーか消化器官から酸素取ってどうするんだ、魚じゃあるまいし。いや、魚でも高すぎる酸素濃度は死に至りますけども。


我々が住む地球の酸素濃度は20.949%と言われていて、この濃度に合わせて肺と脳は最適化されています。
例えば酸素濃度が低すぎた場合、どうなるかと言えば、

18%・・・頭痛
16~14%・・・脈拍増加、集中力低下、判断力低下、吐き気
12%・・・筋力低下、眩暈、認識力低下、意識混濁
10%・・・チアノーゼ、意識不明
8%・・・昏睡状態
6%・・・中枢神経障害、痙攣、呼吸停止

などなど。
16%を境に症状が加速度的に悪化する理由は、血液から肺に排出される使用済みガスに含まれる酸素濃度が16%である為、それを下回る濃度が来た場合に16%が更に希釈されてしまう。
それによって普通は酸素の供給経路は肺→血液であるのに、肺←血液という逆流の現象が起きてしまう為だ。

単純な式にしてみると、酸素濃度8%の空気を吸った場合、既に肺内部にある16%と希釈されて12%の酸素濃度となる。
本来あるべき濃度より4%も低いので、その分が血液中から引っこ抜かれてしまうわけだ。
そうなると人体は酸素を早く取り入れようとして、反射的に呼吸をしようとする。
でも呼吸をするたびに4%が血中から抜かれるわけで、悪循環が発生する。
そしてあっという間に酸素不足になった脳は活動を停止してしまうというわけ。
ちなみに上の一覧には書いてませんが、酸素濃度0%のいわゆる「無酸素空気」を一呼吸でも肺に入れてしまうと、急激な濃度低下によって一撃で意識不明になったりします。

このように、酸素が不足すると悪影響が多々あるのは確かです。
じゃあ酸素濃度が高ければよいのか、というわけでもないのが難しいところ。明日はそれについて追記予定。

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