2007年4月29日日曜日

創作における唯一の光

「2001年宇宙の旅」で有名なアーサー・C・クラークが唱えた「クラークの三法則」に、以下のようなものがあります。

Any sufficiently advanced technology is indistinguishable from magic.
(十分に進歩した科学技術は魔法と区別が付かない)

これには二つの意味があると思う。

1.魔法に見えるものは高度な科学技術である可能性がある。
2.しかし、魔法≠科学である。


SF・ファンタジーを書く人にとって上記1は、まさにに強烈な一筋の光だ。
江戸時代にテレビを持っていけば町人には魔法の箱にしか見えないであろう現象が、我々と更に高度な技術という関係でも起こり得る。
はっきり言えば、多かれ少なかれ創作者はこの認識に寄りかかって生きていると言っていい。

ただし強すぎる光に目が眩み、2の方を忘れてしまうと、物語は一気に御都合主義的な色合いになってしまう。
これって意外と難しかったりするけど、できるだけ留意していきたいと考える次第であります。

2007年4月28日土曜日

欠落するもの

読書は充実した人間を作り、
会話は機転の利く人間を作り、
執筆は緻密な人間を作る。
~ロジャー・ベーコン~


一人で色々やるのが好きな私には、真ん中が圧倒的に足りない。
気が利かない理由はそういうことだったのか・・・!

2007年4月27日金曜日

46億年前への夢想

なぜ月が存在するのか、と考えたことはありませんか?

そして、なぜ地球の地軸が23.5度ほど傾いてるのか。
静止せず地球の周りを公転している理由は何か。
どうして質量が巨大な割に密度が低い?
月と地球の構成物質が似てるのはなぜか。
月表面から持ち帰った石にマグマの化学組成が含まれていた意味は?


とまぁ、月の起源説明をするには少なくとも上記を過不足なく説明できる論理が必要になってくる。
過去に、

「他人説」・・・地球の重力が通りかかった月を捕まえたんだよ
「兄弟説」・・・地球ができるついでに出来たんだよ
「分裂説」・・・ブチッと初期地球が割れた際の余り物だよ

などなど、多様な起源説が唱えられたんですが、冒頭の問いに的確な回答を出せず、軒並み玉砕。
それでも諦めずに無理矢理にでも整合性を合わせた起源説が「ジャイアント・インパクト説」です。

1.火星ほどの大きさの隕石が飛来し、どかーんと地球にぶつかる。
2.地球の表面をえぐり取ってまた宇宙に飛び出して行こうとするんだけど、地球の重力から抜け出せなくなった。
3.その際の運動エネルギーは公転の力に変わって、今みたいに地球をぐるぐる回ってる。

こんな感じ。
この説だと無理のない回答を示すことができるので、今はこの説が主流となっています。
ただしこの説にも不自然な点があって、

「そんな都合よく丁度いいタイミングで隕石が飛んでくるか?」
「飛んできたとしても、地球をぶっ壊さない角度でぶつかってくれるの?」

という、根本事象が奇跡的確率頼りな点。
まぁ我々の祖先が海で漂ってる時には既に月は存在しているわけで、「奇跡が起こったものは仕方ない」と言われればそうなんでしょうけど。(こんな思想を「人間原理」と言います)
こういう事を考え出すと、46億年前に行って実際の光景を見たくなりますね。

2007年4月24日火曜日

風邪を引かないコンピュータ

映画やドラマなんかで、最高機密施設やセキュリティセンターやホワイトハウスではWindowsではなくMacintoshを使ってる場面が多い。
あれは何でだろう?と思って調べてみたら、割と簡単な事だった。
現在ネット上に蔓延しているウイルスのほとんどが、Windowsでなければ動かない。つまり、

「Macintoshでは発病しようがない=相対的にセキュリティが高い」

という状態だから。特に遠隔操作系トロイの存在はMacintoshでは聞いたことがない。
WindowsでもMacintoshでも動くプログラムってのは作るのもかなり面倒なので、結果的に製作者が使用者の多いWindowsをターゲットにしてしまう。
言ってみればウイルスからも見放された立場のはずなんだけど、それを逆に強みにしてるってのは、逞しいというか何というか。

2007年4月21日土曜日

光と視紅

ついでなので、引き続き眼の科学。
寝る時に電気を消すと、真っ暗で何も見えない。
でも時間が経つと少しずつ見えるようになりますよね。
こういうのを一般的に「夜目が効く」と呼ぶわけですが、その時に眼で起こってる現象を紹介。

暗所で働く細胞の事を「桿体細胞」と呼び、ここでタンパク質とビタミンAを元にロドプシンと呼ばれる物質が常時合成されている。
ロドプシンは光に超敏感に反応する物質で、あればあるほど暗所では物が見えるようになる。
ただしロドプシンは一定以上の強さの光を受けるとまた分解・還元されてしまうのだ。
つまり明るい場所ではロドプシンが作られる傍から壊されてしまっているわけ。

翻って暗所になると、強い光が存在しないのでロドプシンは分解されずどんどん蓄積されていく。
そして蓄積されて蓄積されて約1時間後に最大値になり、暗くても良く見えるになってタンスに小指をぶつけなくなるわけだ。(個人差あり)

2007年4月20日金曜日

補色残像の仕組み

前日の記事、ただのモノクロ写真が綺麗なカラー写真に見えただろうか。
不思議な現象ですが、これが「補色残像」と言われる現象です。
ではなぜこのような現象が起こるのか。ちょっと説明してみたいと思う。

人の眼には脳と直結する視神経があります。これが眼に映ったデータを脳へ送るパイプです。
そこに送るデータとしては、以下のものがあります。

・像(平面・立体)
・色(三原色)
・光量

補色残像は、このうち色に関する作用に関係している。当然ですね。
色を識別できるのは網膜の中の黄斑部にある、「錐体細胞」が光を吸収し、刺激を送るからだ。
この錐体細胞は赤・緑・青に反応するものがあり、それぞれ吸収する割合を調整して様々な色を補正している。


そしてここからが補色残像の本質。
錐体細胞が光を吸収して刺激を送る際、ちょっと変な動作をしてしまうのだ。
それは、「見えた色の補色にあたる刺激も送ってしまう」というもの。
例えば赤色を見たとすると、その補色である緑色の刺激も同時に脳へ送ってしまう。
通常は実際に見えている赤色の刺激の方が強いので緑色の刺激の方に脳が気付けないのだが、見えている赤が急に視覚から消えてしまうと緑の刺激のみが脳に残り、結果として残像を生み出してしまう。
これが補色残像の仕組みだと言われています。

前日の絵は、2枚目に本来見せたい色調を想定し、1枚目にその補色にあたる色を配して補色残像によるトリックを作り出しているわけです。

まぁ補色残像が見えても生命活動に何ら支障は無いので、「刺激の同時送信」というエラーが修正されずに進化したといったところか。
人間の眼って意外とこういうファジー機能が盛り沢山だったりする。
面白いね。

2007年4月19日木曜日

補色残像

http://www.geocities.jp/ssh_aries/Color_Illusion.gif

錯視、と呼ばれる現象があります。
ようするに「目の錯覚」の事ですが、今日は色に関する錯覚をご紹介。
二枚の絵を20秒で繋いだだけのGIFアニメですが、面白い事が起きますよ。

添付した絵を開く前に、以下の手順をできるだけ守ってください。

1.絵の中心にある「+」を見続ける。
2.絵が切り替わった後も、なるべく視点を動かさない。


ちなみに絵は
http://wohba.com/
から頂きました。海外から。無断で。

2007年4月17日火曜日

行動のセオリー

前日の記事に付随して。
割と有名な話だと思けど、ネタはアグレッシヴに拾うべし。

ブロークン・ウィンドウ・セオリーと呼ばれる概念があります。
直訳すると「割られた窓の理論」なんだけど、どういう事かというと

「十枚の窓ガラスがあって、一枚を割れたままにしておくと、そのうち全てのガラスが割られる」

というもの。
ほんの少しの秩序の乱れが、全体に影響を及ぼすという事象を表している。
これの説明で、ニューヨークの治安維持が実例で出されたりします。
「治安が悪かったニューヨークの街を良くしたのは、割れた窓の修繕からだった」という感じでしょうか。
人間って自分が第一人者になるのは躊躇うけど、前例があれば余裕かつ加速度的に何でもやっちゃうからね。


この概念は色々な捕らえ方があると思うけど、個人的には「最初のステップを潰す」という手法は人間心理を考えると正しいと思う。
「全員で社会環境を良くしましょう」なんて世迷言を啓蒙するよりも、こういう風に人間心理を逆手に取った手段の方が現代社会では良いのかもしれないね。

2007年4月16日月曜日

精神に潜む食虫植物

自分一人が変わっても、世界は変わらない。
自分から変わらないと、世界を変えられない。

意識的か無意識的かは置いておいて、こういうジレンマは至る所にあるわけで。
このジレンマを自分なりにどう解消するかが人生のターニングポイントなのかもしれない。

一般的なところだと、タバコのポイ捨て。
超局地的なところだと、ファンタジーアースでの戦争。

「自分は大丈夫」という囁きは、多分、甘美なブービートラップなんだろうなと偉そうに考える時もある。

2007年4月15日日曜日

インフラの生命線

昨日の記事ついでに、ちょっとした雑学。
へその緒の事を英語で「アンビリカル・コード」と言います。
それに倣い、「何かを供給する生命線」であるものをアンビリカル・ケーブルと呼ぶ。

・母船と探査機を繋ぐケーブル(深海探査機等)
・光ファイバー等の海底ケーブル
・発射台の発射物(ロケット・ミサイル等)に電源供給を行うケーブル
・うじうじした少年が自分の存在意義を見つけるロボットアニメに出てくるアレ

意外と最後のやつが一番有名だったりする。

2007年4月11日水曜日

【解説】ゲシュタルトって何ぞや?


ゲシュタルト崩壊という言葉を一度は聞いた事があると思う。
代表的な例で言えば、同じ文字を何度も書いたり見たりしてると「あれ、この字ってこんなだっけ?」と感じてくるアレです。
ではそこから一歩進んでみましょう。
崩壊って言葉は分かるけど、ゲシュタルトってそもそも何?
人名、ではありませんよ。

ゲシュタルトとは、ドイツ語で「形態」を意味するGestaltの日本語読みです。
人間の感覚や精神は個々を認識するというより、全体の形態を認識し意味を得ているんだから、それを重視すべしという学派があります。それがゲシュタルト心理学。
例えば絵で考えてみよう。
1m四方のキャンバスから1cm四方を切り出して見ても、ただの線や点や単一色でしかありません。それだけでは意味がわからない。
でも全体として見ればその絵が何を表しているのか分かる。全体性にこそ意味がある。
ゲシュタルト崩壊は、「意味のある全体性」が消失する最も良い例である為、学派にとって一番説明しやすい現象なわけです。

ちょっと分かり辛いかもしれないので、図を参照してください。
図1では曲線であるAとB、直線のCとDには連続性を感じる。でもその他の組み合わせは違和感を感じるはずです。
でも図2のように元々それしかない場合は、違和感を感じにくいのではないでしょうか。
我々の認知が全体に意味を与えてしまう要因として存在しているせいだ、というわけ。
川柳で言えば、『幽霊の 正体見たり 枯れ尾花』ってところでしょうか。

日本人は世界有数の「心霊写真」や「オカルトフィルム」に影響されやすい民族です。
そういう意味ではゲシュタルト性質的民族という事なのかな。良いのか悪いのかは別にして。

2007年4月10日火曜日

シロデナシが考え事をしてるようです


多分、ロクでもない事でしょう。

2007年4月9日月曜日

風力発電の疑問


画像は現在の風力発電のプロペラと、オランダに昔からある風車です。
一目で分かる違いは、翼の枚数。今は三枚、昔は四枚ですね。
「なんで今は三枚翼が主流なんだろう?」という疑問には「一番効率がいいから」という回答で済ませられる話ではあるけど、ちょっと解説してみようと思う。


翼を回すのは空気(風)です。空気には流体力学が適用できます。
流体力学上、翼の枚数は少ないほどより高速に回転する。枚数が少ないって事は抵抗も少ないし重量的にも軽いからね。
これが第一の理由。

じゃあ一枚翼や二枚翼の方が少ないから高速で得なのでは?と思うかもしれませんが、次に重要なのが運動量です。
翼の枚数が増えれば、出力できるエネルギー量が増えます。よりパワーが出せるって事。
単純化して言えば二枚翼が2周して得られるエネルギー量を、四枚翼の場合には1周で得ることができる。
これが第二の理由。


この二つを総合して一番バランスが良いのが三枚翼ということです。
そこそこ高速回転して、そこそこパワーが出せる。
天候に左右されにくい安定性重視ってことですね。

2007年4月8日日曜日

天国や地獄を信じない理由

働いた事もないニートが勤労について語っても説得力が無いように、死んだ事もない人間が死後の世界を語っても説得力がない。
どちらも真面目に語られたら、笑うしかないという所が共通項。


「地獄に落ちるぞ!」と脅されるより「銘菓ヒヨコを100ケース送りつけるぞ!」の方が数段怖い。
私に嫌がらせする時は是非実行してみてください。

2007年4月7日土曜日

環境問題って別の目的があるんじゃないの?

ペットボトルは石油で出来ています。
そして、リサイクルができます。
でもリサイクルには、新規でペットボトルを作るより2倍以上の石油が必要です。あれ?
結局ゴミとして出されたペットボトルは95%以上、普通に燃やされています。あれ??

一時期「サリン以上の毒性」として発表されたダイオキシン。
その根拠はモルモットへの効果が元となっている。
でもモルモットってダイオキシンにすげー弱いんだよね。人間の1万倍以上弱い。
それを証明するように数十億人に対して「致死量を遥かに超えた事故」が何度も起きたのに死亡者は極小だったりする。
ついでに発ガン性もありません。なんだそれ。

環境ホルモンと呼ばれるものは、実は哺乳類への影響が立証できていない。
ちなみにダイオキシンも環境ホルモンと呼ばれてました。でも上記の通り。


マスメディアは「有害有害!」と特集を組むくせに、こういう発表はしない。
やれやれですね。

2007年4月5日木曜日

言い方次第

人間相手に商売をする場合、商品名称が持つ重要性は意外と高い。
中身はまったく一緒なのに言葉が違うだけで売れてしまう事も、そう珍しくはない。
例えば、

【ティッシュ】
(化粧)クリーム落とし ⇒ 使い捨てハンカチ・・・驚異的な馬鹿売れ

【塩酸ジフェンヒドラミン】
アレルギー治療薬 ⇒ 睡眠改善薬・・・意外と馬鹿当たり

【目標】
自分探しの旅 ⇒ 美しい国作り・・・一般人の一部馬鹿が言う場合と、国家が言う場合

【動物】
猫 ⇒ ぬこ・・・響きはかわいいが、ちょっと馬鹿っぽい

【渋谷etc】
私には、よく分かりません ⇒ ぁたしにゎ、ょくゎかりませン・・・丸出し


物は言い様、ってことで。

2007年4月3日火曜日

頑張り過ぎないコツ

明けない夜はない。
しかし、深夜に突然明ける夜もない。

自分だけじゃどうにもならない場合は必ずある。
そんな時は無理に絶望と戦わず、時間に相談しなさい。

2007年4月1日日曜日

今日だから言える事


今まで黙っていたが、実は私が更新していたんだ。