2007年9月20日木曜日

データ保護って重要 【利害編】

昨日に引き続き、RAIDの話。
今日は現在使用されているRAIDのうち、0・1・5・6についてメリットとデメリットを書いてみようと思う。


・RAID0
【メリット】
→データを分散して書き込むので、パフォーマンスが高い。
※例えば100GBのデータをハードディスク5台のRAID0に記録する場合、それぞれのディスクに20GB分づつ書き込む為、単純計算では通常の5倍早い事になる。

【デメリット】
→耐障害性がゼロ。
→それどころかハードディスクが多ければ多いほど故障率が高くなってしまう。
※一つが壊れれば全体が壊れる為、例えば単体での故障率が1%であるとすると、5台の場合は1%×5台で5%が全体の故障率となる。


・RAID1
【メリット】
→復旧速度はダントツで速い。
→復旧時のパフォーマンス低下が少ない。
→昔から使われている為、実績が高くRAID1そのものによる障害は発生しないと考えてよい。

【デメリット】
→コストは最悪。
※データ領域は構築台数の1/2になる。例えば4台のハードディスクでRAID1なら、データ領域の実際の容量は2台分。
→復旧時、オペレーションミスでのデータロストが一番起こりやすい。


・RAID5
【メリット】
→コスト最強。
※どれだけ大規模なRAID5でも、ハードディスク1台分の領域が削られるだけで済む。10台でRAID5なら9台分がデータ領域で使える。

【デメリット】
→データの書き込み速度はかなり遅い。
※再構築用のパリティ情報を書き込みながら作らなければならない為。
→復旧速度も割と遅い。
※パリティ情報から複合化をしなければならない為
→ディスクが二個同時に壊れるとアウト。


・RAID6
【メリット】
→RAID5の弱点だった、ディスク二個の同時故障に対応。
※とはいえ三個同時だとこっちもダメ。確率的にありえないけど。

【デメリット】
→パリティを二重に作るので、RAID5より更に書き込み速度が遅い。
→実績があまりない為、想定外の障害が起こりえる。


とまぁこんな感じです。
お金を湯水のように使えるならば、RAID0とRAID1を組み合わせたものが耐障害性・パフォーマンスの面では最も理想的です。
しかしどんな大企業でもコストを削減しようとするのは当然の事なので、実際はコスト面での最適解であるRAID5を導入するところが多いです。

ちなみに我が家のデータサーバもRAID5で作られています。
書き込み速度が本気で遅いので、かなりイライラする時もありますけどね。データをロストするよりはマシってことで。
しかしRAID5でこの速度なら、RAID2・3・4はどんだけ遅かったんだよと思わないでもない。廃れたのも道理だなぁ。

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