2007年5月25日金曜日

ネコとイヌの共通項

ちょっと前に「犬や猫に代表されるネコ目」と書いたら「犬と猫って同じ分類なの?」と言われた事を思い出した。
丁度いいネタもないし、それについてちょっと書いてみることにする。


犬と猫、それぞれの系譜を遡っていくとある祖先にぶつかります。
それがミアキス。約6000万年前~5000万年前くらいの話。
恐竜絶滅が約6500万年前と言われてますから、直後と言っていいかもしれませんね。

体長は20cm~30cm程度と言われ、森に生息し、主に樹上での生活を行っていたのではと考えられています。
さてそのミアキスさん、どんどん増加していくものだから生態環境が足りなくなり、繁殖地域の拡大を迫られます。
そしてここで決定的な分岐が発生。

・森を出て行ったミアキス
・森に留まったミアキス

この二つが現在の犬と猫を分けた境目だと言われています。
森を出たミアキスは獲物の少なさをカバーし、効率を上げるために群れで行動するようになりました。
また木に登るよりも平地を走り回って獲物を捕らえる必要があるため、持久力を強化し、走るのに適した足へと進化していく。
これがイヌ科のはじまりだと考えられています。

また森に留まったミアキスは獲物が豊富な一方、障害物等が多いため瞬発力が必要になり、奇襲によって獲物を捕らえるスタイルに身体を最適化していくことになる。
獲物が豊富である以上、群れを作る必要性はなく、単独行動で生きていく日々。
こうして今のネコ科となっていくのです。


「じゃあサバンナとかにいるライオンやチーターは?」と思いつかれた方は鋭い。あれもネコ科ですね。
樹木が少ないサバンナにネコ科がいる理由は、単純にそこにあった森林が無くなったせいで強制的にサバンナ暮らしになったんじゃないかと考えられてるようです。
アフリカのあの辺は昔々熱帯雨林だったそうで、気候変化でサバンナ化したらしい。
まぁ地球のやる事ですから。百獣の王も勝てないってことで。

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