2008年3月2日日曜日

確率の世界

2/15に紹介した素敵同僚が、引越しの邪魔になるからとガスコンロをくれました。
我が家の台所も3年目にしてようやくそれらしくなった模様です。わーい。
まぁ率先して料理をする気はサラサラないので、お湯を沸かすくらいにしか使わない気がしますが。
というわけで今日はガス繋がりで、「シュレディンガーの猫」の話。
・・・我ながら、強引にも程がある。


量子力学では、「電子以下の素粒子の動きは確率的にしか計測できない」という不完全性が存在していて、逆にそれを前提として受け入れられたからこそ発展する事ができました。
じゃあその不完全性って何よ?というのをよく表した思考実験が、「シュレディンガーの猫」なわけです。

内容はというと、

・まず猫を一匹用意します。
・そしてその猫を不透明な箱にいれ、同じく致死性のガスを噴出する装置を入れます。
・この装置は1時間後に作動するもので、作動すれば間違いなく猫は死んでしまう事になります。
・ただその装置は性質上、50%の確率でしか作動しません。
・1時間後、猫は死んでいるでしょうか、生きているでしょうか。

こういうお話。
箱を開けるまで、猫が生きているのか死んでいるのかは分かりませんよね。
このような観測をしない状態では、「猫が死んでいる世界」と「猫が生きている世界」が存在しえる。
そして観測する(蓋を開ける)と、猫が生きていれば「猫が死んでいる世界」が、猫が死んでいれば「猫が生きている世界」が消滅する事になる。
つまり、両方の世界を同時に観測する事はできない、というわけ。


※ちょっと面倒な話開始※
量子力学的に、例えば粒子と波動の両方の性質を持つものを計測すると、どちらかの性質しか観測できない、ということ。
粒子としての動きを観測したとすると、それは波動の動きを観測できなかっただけ。
同じく波動の動きを観測したとすると、粒子としての動きを観測できなかっただけ。
粒子と波動の動きを同時に観測はできない。この前提が量子力学の基礎となる。
※ちょっと面倒な話終わり※


この「シュレディンガーの猫」は我々が生きる空間に多世界的解釈を与えるものでもあります。
パラレルワールドとか、Ifの世界とか、物語に出てくる「二つ以上の世界」という概念はこういったエヴァレット的解釈から着想を得ていると言っても過言ではない。
例えばシュレ猫的確率世界に言わせると、私は今日ガスコンロを得たせいで、「ガス爆発事故に会う世界」の存在確率が飛躍的に増大したわけ。
せいぜい気をつけたいと思います。

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