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2007年10月28日日曜日

ペースダウン

ええと、予告通り明日から不定期更新になります。
一年という丁度よい区切りを目指したから毎日更新が出来たような気がしてて、後半はほとんど意地だったような。まぁよし。
今まで読んでくれた方々に普段気付かない知識を与えられたと自惚れることが許されるなら、私としても喜ばしい限りです。

しかしまぁ、初期頃の記事のうちいくつかは消してしまいたいと若干思ったりして。ちょっと恥ずかしい。
でも恥ずかしいと思えるという事は、現時点の自分がその頃よりちょっと成長できたからってことだと思うので、記念に残しておくことにする。

2007年7月8日日曜日

【お題】 たまご

お題貰った瞬間は何でも書けそうで楽勝な感じがしたのですが、実際のところメジャーなだけに書きづらい事に気づいた。
生物学的な分け方の場合は「卵」、調理済みの場合は「玉子」なんてレベルは皆知ってそうだし。
かといって、
「黄身は65度、白身は70度で凝固開始なので65度のお湯に30分漬けましょう」
なんて温泉卵な話もアレだし。

とりあえず、いつも通り雑学っぽい話をしてみる事にする。


【ゆで卵の逆説】
寝かせたゆで卵を勢いよく回すと、回りながら立ち上がります。
この現象は昔々からよく知られていて、生卵とゆで卵の判別方法としても使われてたわけなんだけど、実は何でこういう事が起きるのかが分からない「世紀の難問」とされていたのです。
数百年に渡り色々な物理学者が証明を試みて挫折していく中、2002年3月に慶応大学の下村教授によって証明される事になる。

さらにこの教授、卵を高速回転させる過程でジャンプが生まれる事も発見して、2005年に追証明している。
だから何?とか言わないように。

【卵型】
卵が楕円形の形をしてる理由は、転がって遠くへいかないようにする為ではないかと言われています。
卵を転がしてみると半円を描いて戻ってくる場合もあり、陸上で卵を産む生物は進化の過程でそういう都合のいい形態を選択したのではないかと。

逆説的になるが、樹上で産卵する鳥類などには楕円形の卵は殆ど見られません。
転がるという選択肢ないからね。巣から落ちたら割れるだけだし。

【ナンバーワン】
一度の産卵で最も多くの卵を産む生物は、マンボウ。
その数は三億個。

あらゆる工夫を一切諦めたその仕様は、いっそ清々しいと思う。

2007年5月9日水曜日

【お題】ハンバーグ

※ネタが無かったので、知人からテーマを貰いました※


メジャーな話からマイナーな話まで、ごちゃ混ぜで雑学をお届け。


【米国では何と呼ぶ?】
ハンバーグといえばアメリカという印象がありますが、アメリカで「ハンバーグ」と言っても通じません。「ハンバーガー」もしくは「ハンバーグステーキ」と言いましょう。
ついでに言えば、ファーストフードのアレも「ハンバーガー」。ちょっとややこしいですね。
アメリカ人的に「ハンバーグ」という言葉は、「ドイツの都市ハンブルグ」だと認識しているようです。


【ハンバーグの名前の由来は?】
ぶっちゃけ上にもあるように、ドイツの都市であるハンブルグから伝わった食い物なので「ハンバーグステーキ」と呼んだのが始まり。
伝わった先はイギリス。つまりイギリス人が名付け親ってことになるんですが、かの国は同じくハンブルグから来た鶏に「ハンバーグ種」と名づけたり、超適当。
白くない猫だから「シロデナシ」と名付ける誰かと同レベル。


【ハンバーグの元祖は?】
何故ハンバーグは挽肉(ミンチ)を使うのかって考えた事ありませんか?
あれには、「硬い肉でも柔らかく食べられるように」って意図があります。

考えついたのは、タタール人。
13世紀、東は中国から西はヨーロッパ中部にまで至る人類史において最大級の国家である「モンゴル帝国」を築いたタタール人は、領土が広くなって遠征距離が長くなるにつれて食料問題を抱えることになる。
いい食料源はないか・・・と考えるうち、「自分たちが乗ってる馬があるじゃないか!」と気づく。
でも自分たちが乗り回して鍛えた馬の肉は筋肉だらけで硬く、どうしようもない。
なんとか美味しく食べたい・・・と悩んだ挙句、「圧力かけてほぐしてやったらいいんじゃね?」と閃く。
こうして「死んだ馬の肉片を尻に敷いて馬に乗る」という手法によって解決。
その手法が料理法として、支配された側のヨーロッパにも伝わりましたとさ。

余談ですが、このタタール人に由来する調味料もあって、エビフライとかに使う「タルタルソース」がそれ。
タタール人、意外と食にうるさい。

2007年3月19日月曜日

【お題】プレイステーション3

※ネタが無かったので、知人からテーマを貰いました※


素敵すぎるお題です。
正直、Wiiが派手に成功してるせいで道端の石くらいに存在感が薄いところでしたが、現状までの所感を書いてみようと思う。


【スペック】
CPU・・・Cellマルチコアプロセッサ 3.2Ghz。PS2の30倍の処理速度
グラフィック・・・GeForce7800 GTX
メモリ・・・XDR DRAM。一般的に普及してるDDR2 SDRAMの2倍速
サウンド・・・標準5.1ch、最大8ch
ディスク・・・ブルーレイディスク。片面27GBの記憶容量
通信・・・1000BASE-T(ギガビットイーサネット)。普通の10倍


うん、凄いね。私のメインPCでもスペック的には勝負にならない。
この規模を自作PCで作ろうと思ったら、20万円はしそうだ。
そこを6万円で出してるから、胸を張りたいのはよくわかる。

これを踏まえた上で、じゃあPS3の何が問題だったのかというと、以下の事が挙げられる。

1.売れる事を前提にした。
2.ソフト開発力をオーバーしたスペック。
3.投入する時期を間違えた。

パッと感じる限り、こんなところだろう。


まず1についてだが、PS3はPS・PS2のように売れるはずというソニーの思惑が構成スペックから見て取れる。
PS2は現在のゲーム機のスタンダードと言っていい地位にあると思う。
PS3はそうなれる事を前提に考え、その地位に収まった次の事を考えた設計のように思える。
本来ハード機器は、ユーザーに買わせる所にスタート地点があるはずなのだが。

2は割と単純で、「スペックを使い切るソフトが作れるのか」という話。
PS3はあらゆる面でPS2を上回っている。それは事実。
では次に求められるのは、そのPS3独特のスペックを引き出したソフトとなる。でなければ意味がない。
純労働力の話として、そんなソフトを作ろうと思ったら今の生産コストでは作れない。
そうなると、ソフト開発側は二の足を踏む。
結果としてキラーソフトが生まれない。
生まれないのでPS3が売れず・・・という悪循環に陥る。

3については、2に少し掛かってきます。
つまりPS3のスペックに世間が追いついていないのが致命的なんじゃないかと。
例えるなら、本がないのに本棚買ってどうするんだとか。
テレビがないのにHDDレコーダー買うか?とか。そのレベルの話。
ブルーレイディスクなんてその最たるもの。27GBて。ゲームですよ、ゲーム。
コピープロテクト目的なのはわかるけども。


【総括】
歯車が回りだせば一気に売れそうだが、実は歯車自体が重過ぎて回らない。
回り出しそうな時までに錆付かなきゃいいけど。

ソニーはマイクロソフトを目指し、PS3はWindowsを目指した。
スタート時期を間違えて、現状は失敗傾向だが。

2007年2月25日日曜日

お題:スウィングガールズとジャガイモ

※ネタが無かったので、知人からテーマを貰いました※


お題二つの間に何か関係があるのかと言われれば、胸を張って無い!と答えます。
こういう自分じゃ出ない発想が貰えるから、お題系はちょっと楽しみだったり。


【スウィングガールズ】
スウィングガールズは、1人の正部員と16人のド素人がビッグバンド形式でジャズに挑戦するお話。
ではそもそもビッグバンド形式ってのは、どういうものなんだろう。
簡単に言えば、以下の編成で組まれたバンドの事だ。

・サックスセクション → アルト、テナー、バリトンサックスで構成。4~5人。
・トロンボーンセクション → テナー、バストロンボーンで構成。3~4人。
・トランペットセクション → ホルンが含まれてもよい。3~5人。
・リズムセクション → ピアノ、ギター、ベース、ドラムで構成。3~4人。

この構成をきちんと守るならば、ビッグバンド形式の最小構成人数は13人ということになる。
厳密な人数制限があるわけではないが、8人以下がコンボ、20人以上がオーケストラと呼ばれる事が多いようなので、9人以上19人以下の上記編成ならばビッグバンドと呼んでいい気がする。


【ジャガイモ】
ジャガイモは種類がたくさんあって、多少の差異を加味したら100種類以上はある。
その中でも代表的なのは、以下の通り。

・男爵芋
・メークイン
・キタアカリ
・トウヤ
・インカのめざめ
・ラセット・バーバンク

一般的に有名なのは、男爵とメークインでしょうか。日常で一番使うしね。
では非日常でジャガイモ、というキーワードで真っ先に思い浮かぶのはファーストフードのポテトなわけで。
それぞれのメーカーが何を使ってるのか調べてみた。

・マクドナルド → ラセット・バーバンク(改)
・モスバーガー → キタアカリ
・ロッテリア → ラセット・バーバンク
・ウェンディーズ → ラセット・バーバンク

・ケンタッキー → 鳥の事で必死
・サブウェイ → ポテトの辛さをアピール

下二つはどう頑張っても不明でした。暇なときに問い合わせてみるか・・・
基本的にはフライドポテトといえば、ラセット・バーバンク種がメジャーのよう。
マックポテトの場合は、ラセット・バーバンクを独自改良したものらしい。
それでもラセット・バーバンクには違いないので、急にマックポテトが食べたくなって近くにマックが無い場合は、ロッテリアかウェンディーズに行くと良いかも。

2007年2月7日水曜日

お題:おにぎり、お茶、芋パン

※ネタが無かったので、知人からテーマを貰いました※

・・・なんですかこれ、嫌がらせですか。目に付いたもの言っただけじゃないんですか。
適当さ爆発で軽く半泣きですが、とりあえずルールなのでやってみる。


【おにぎり】
おにぎりと同じ意味で使われる、おむすび。
おにぎりとおむすびの違いは実は言葉の違いだけではない。

おにぎり・・・にぎりめし、の訛り。握って作られたものなら形は問わない。
おむすび・・・二人の神から共通の文字「むすび」に由来し、その力を得る為に山型(三角形)である必要がある。

つまり、「丸いおむすび」というものは(歴史から見た際)定義上存在しないという事である。
三角形以外のものは全ておにぎり。
三角形だったらどっちで呼んでもよい。
こういうこと。

蛇足ながら、おむすびの語源となった二人の神は、古事記に出てくる高御産巣日神(たかみむすびのかみ)と神産巣日神(かみむすびのかみ)
本当に蛇足。私もすぐ忘れそう。


【お茶】
お茶といえばカテキン。
カテキンは生理活性が豊富で、

・血中コレステロール調節作用
・血糖値調節作用
・抗酸化作用
・老化抑制作用
・抗癌
・抗アレルギー作用

面倒くさいので以下略したくなるほど色々効果がある。
でも取り過ぎるとやっぱり悪影響も出るようで、フランス・スペインでは高濃度茶カテキンが原因の肝臓障害が事例として12件上がってるらしい。

うーん、ヘル○ア緑茶、好きなんだけどなぁ・・・


【芋パン】
知るかっ!



-総括-
芋パンは無理。

2007年1月18日木曜日

お題:副流煙

※ネタが無かったので、知人からテーマを貰いました※



まず最初に。
私がタバコを吸うと知ってるくせに、こんなテーマを課す素敵知人の思考をトレース。

sagamiはタバコを吸う → だからブログの記事にはしないだろう → それなら無理矢理にでも有害さを自覚させてしまえ

この推測が当たってるかは不明ですが。
でも確かにタバコについて書く気はサラサラ無かったので、丁度いい機会として書いてみる事にする。


まず最初に、主流煙と副流煙について。

【主流煙】
喫煙者が吸う煙。吸う事でフィルターを通して口から肺へ。

【副流煙】
火種から自然燃焼で生まれる煙。灰皿に置いてると立ち上るアレ。

この二つがタバコより生まれる煙です。
そして主流煙より副流煙の方が害が大きい、というのは有名な話。

では何故、副流煙の方が害が大きいのか。
直感的に感じるのは「副流煙はフィルターを通してないから?」という事じゃないだろうか。
それも確かに間違いではないのですが、実はもっと根源的な話なのです。

タバコは吸う事で、火種が強く燃焼します。
強く燃焼するという事は、その分燃焼する際の温度が高くなります。
温度が高くなると、タバコ内に含まれる物質が効率よく燃えてくれます。
つまり有毒物質も効率よく燃えて別の物質に変わってくれるので、実効的な濃度が薄れるわけです。

翻って、吸わない状態の副流煙。
吸っていない状態に比べ、当然ながら低い温度で常時くすぶり続けます。
温度が低いという事は物質の燃え方がイマイチ。不完全燃焼、が一番近い表現でしょうか。
そうなると有毒物質もなかなか燃えてくれず、有毒物質のまま煙に乗せられてしまう。
これが「主流煙より副流煙の方が害が大きい」本当の理由ってわけ。


こんなもんで如何でしょうか。
ちなみにタバコの良し悪しは、吸ってる人間がグダグダ言っても説得力がない。
タバコを辞める気が無い私に出来る事は、分煙を守る事と、色々な配慮と、タバコをちゃんと消す事。
吸われてもいない副流煙なんて、それこそ無駄以外の何者でもない。

2007年1月7日日曜日

お題:血液型占い

※ネタが無かったので、知人からテーマを貰いました※



世界中でもアジア圏、というか日本でしか市民権を持たない血液型占い。
これについて真面目に討論すると、まず喧嘩になります。なぜなら、

① 血液型と性格についての因果関係は科学的に立証できない。
② また、因果関係が無いという事も立証できない。

つまり禅問答になるからです。
とはいえ世間的に「少なからず当たってる」という現象が起きている為、占いや性格診断として最低限の市民権が得られてるわけで。
ちょっとこの現象ついて科学的に解釈を伸ばしてみようと思う。

「少なからず当たってる」現象が引き起こされる原因としては、以下の三つのどれか或いは複合としての現象で説明ができる。

1.確証バイアス
2.バーナム効果
3.予言の自己成就現象


まず1について。
確証バイアスとは、「自分に都合のいい情報のみを集め、先入観を補強する現象」です。
例えば、10人のA型を集めてそのうち6人が性格判断通り几帳面だったとする。
その時は6人だと分かっていても、時間が経てば経つほどその意識は薄れ、「A型を集めたら几帳面が多かった」という印象になります。
そうすると「A型は几帳面という性格判断は適合している」と感じるわけです。
この場合、当初いた4人の几帳面ではなかった人は例外として抹消されてしまうのがポイント。

次に2について。
「誰にでも当てはまるような曖昧な情報を与え、少しでも適合した場合にそれが全面的に当てはまる正確なものだと感じる現象」をバーナム効果と言います。
巷に溢れる占い関連も、大体これが多いようです。
10個上げられた占い結果で5個が当たっていた場合、「当たってる」と感じてしまう。
でもそれって、本当に当たってると言えるのか?打率5割だぞ?

最期に3について。
A型は几帳面、O型は大雑把なんて情報を長期間与えられ続けたら、
・あぁ俺A型だから几帳面にしないと。
・私O型だから片付けられないのも仕方ない。
とか、自分を作ってしまいがちなのが人間心理というもので。
「予言を受け取った者が、その予言通りの行動を取る事で、結果として予言が的中する」ものを予言の自己成就現象と呼びます。
お前は勇者だ、勇者は竜王を倒すものだと言われたら、そりゃ倒しますって。


この三つが頑強な地盤を作っている為、世にいう脅威の的中率が血液型占いにはあるわけです。
理由はどうあれ、当たってるならそれでいいか・・・という気がしないでもない。起因が血液型ではないにしろ。




そして、合コンなどでこの話を真面目に言うとドン引かれる可能性が大。
空気を読んで話に乗っておくが吉。

2007年1月6日土曜日

成功したと思ったら失敗だった

やべぇ日記書いてないと気付いたのが23時で、突然思いついたのが自分企画。

『1時間でショートストーリーを書いてみよう』

楽しんで頂けるレベルのものが書けたかという点では、激しく自信がないところですが。




というか、30秒間に合ってないじゃん!
結局日記に穴空けちゃったぞ。うむむむむ。

2007年1月5日金曜日

ショートショート

「知ってる?猫って10年生きると何か降りてくるんだってー」
弁当をつつきながら、向かいに座る亜紀が言った。
ありがちな三文話だなぁと思いつつ、舞子は乗ってみる。
「あぁ、なんか猫又とかになるらしいね」
「そうそう。でね、全部が全部じゃないらしいよ。なんでだろ?」
「猫にも都合があるからじゃない?」
冗談めかして、舞子は笑った。ふと家で待っているであろう猫の姿を思い出す。
不意に、何か気付いたような顔になった亜紀が続ける。
「あ、そっか。10歳以上の猫って世界に一杯いるよね。それに全部降りれるわけないから、猫の都合っていうより降りる側の都合?」
「その降りるっていう表現が、あたしにはイマイチわかんないんだけど」
んー、と亜紀が少し考える仕草をした。
「こう、空いたコップみたいな?10歳になるとジュースが入れられますよー的な?」
「いつもの事だけど、亜紀の例え話って分かりづらいよ」
あははは、と二人は笑い合った。
「でさー、この話聞いた人に確かめる方法ってのも聞いたんだ-。ポンポンポンって猫の頭を叩いた後、目の前で指を鳴らすんだって」
「どうなるの?」
「さぁー?降りてればすぐ分かるって言われた。喋ったりするのかなぁ」
「亜紀ん家って、猫いたよね。あれ10歳だったっけ」
「うちの子はダメだったよー。全然普段と変わんない」
やっぱデマなのかなー、と亜紀は独り言のように呟く。
そりゃそうだろうと舞子は思う。現実はそんなに夢物語ではない。
「話としては面白いんだけどね。あ、そろそろ昼休み終わりそう」
時計を確認して、二人は弁当を片付け始めた。


授業が終わり、放課後。
家の玄関を開けると、いつものように飼い猫が迎えにきていた。
「ただいま」
軽く挨拶を済ませ、リビングへ。
両親はいつものようにいない。仕事から帰るのはもう少し後だろう。
「三回叩いて、パチンか」
足元に絡む猫を見てると、昼休みの亜紀の言葉を思い出す。
現実的な舞子は、全くといって信じていなかった。この手の話は世間には一山いくらで存在している。
とはいえ誰もいない、猫と二人だけになると、ちょっとやってみていいかなという気にもなった。

猫は気ままで、何を考えてるのかわからない。
いきなり走り出したり、ぼーっと何もない空間を見てたり、人の睡眠を邪魔したり。
もし喋れるようになったら、その理由を聞いたりできると面白いなと思う。
そう考えているうち、気持ちがムクムクと大きくなった。
やってみよう。
「三回叩いて、パチンね」
ポンポンポン、パチン。
やられた方の猫は、素っ頓狂な顔で座っている。人間だったら小首を傾げているといったところだろうか。
そのまましばらくじっと見つめあっていたが、何か変わったようなところは無い。
「ま、そうだよねぇ」
私何してるんだろう、と舞子は急に馬鹿らしくなった。そんな訳あるはずがない。
自虐的に笑っていると、猫がふっと視線を逸らし、虚空を見つめる。
そして、言った。

「また来たのか。この子は俺の獲物だ。さっさと帰れ、死神」